首都圏政治問題『千葉編』��
「硫酸ピッチ」不法投棄事件その3
千葉県環境生活部はなぜ大量に不法投棄された猛毒の「硫酸ピッチ」を放置したままにしておくのでしょうか?そのことについて考えてみることにします。
その理由を千葉県は二つ挙げていますが、その根拠は極めて希薄なものでしかありません。
1.無害化処理をしているので、現在は安全である
2.土地の所有者が処理すべきである
この2点ですが、先ず無害化処理しているから、安全だというその主張については後日述べることにして、この2番目の土地の所有者が処理すべきという主張から考えてみることにします。
前回書いたように、この土地の元の所有者は倒産した水産会社のものであり、その後、裁判所が競売物件としてこれを管理している最中に、何者かによってこの「硫酸ピッチ」が運ばれた。
この建物に当時住んでいた三上某が不法投棄の協力者として逮捕されたが、この人物はその筋のプロであり運び込んだ犯人の名前を最後まで言わなかった。
この「硫酸ピッチ」の所有者は本来は排出業者である。或いは運送業者にも責任がある。土地の所有者がその廃棄物を受け入れた場合はこの土地の所有者も責任が生じる。
このケースは排出業者、運送業者は不明である。土地の所有者は運び込まれた当時の所有者は登記上は倒産した会社であり、これを競売に出していた千葉地裁という事になります。
この物件をある人物が落札しました。この人物はそこに置いてある無害化処理された「硫酸ピッチ」の残滓物は千葉県や九十九里町が処理してくれると誤解したようです。
その後、この人物は東京の不動産屋に売却した。その時には「九十九里町が保管しているから、すぐ片付けてくれるはずだ」と説明していた。しかし、実際には千葉県と九十九里町は引き取りを拒否してそのままになっている。
では、土地の所有者に責任があるという千葉県の主張をここで紹介しましょう。
「産業廃棄物の保管責任は保管場所の土地の売買により移転するものではないが、保管責任者が買主に移転することを明らかにして、且つ土地の売買価格に保管費用を見込んであるような場合については買主に移転するものと考えることも出来る」
千葉県の環境生活部は私に「産業廃棄物第2章・排出業者に関する法律概要書」を示して、だから「硫酸ピッチ」は現在の土地所有者に保管と処理責任があると説明しました。
不法に廃棄されて所有者が分からないものについて、これはその土地の所有者が管理が悪かったとして、その土地の所有者に責任を負わせるとの考えもあります。
ある日、突然何者かによって、産業廃棄物が捨てられてしまったら、それは管理が悪かったとして責任を負わされてしまう可能性もあるのです。所有者は自己防衛しなければならないのです。
さて、ここで千葉県が説明したものは、これは任意売買のケースです。売る側が土地に廃棄物があるので、あらかじめその保管費用や処理費用が見込んで通常より安く売買されることを前提に、買主が責任を負うという考えです。
では、この競売のケースではどうだったのか?
裁判所は公式な見解を表明してはいません。ただ、非公式に「競売価格に保管費用を見込んで最低価格が決定されているわけではない」と言っています。
千葉県は産業廃棄物があるのを承知で買ったのだから、買った人が責任を持つべきと答えた。
対して現在の土地所有者の不動産会社は次のように語っています。
「県が一旦手を入れて代執行までしているものを、なぜ中途半端にしておくのか、住民からは早く何とかしてくれと言われても、それは県の責任でやるべきだ」
私は千葉県に対して、不動産会社と話を始めるか、法的に処理を促す手段を早く行使すべきだと要請したが、千葉県は一年以上放置したままであり、この件で不動産会社にまだ一枚の通知書も出していない。
この「硫酸ピッチ」の無害化処理が、実は無害化とは言えないものであるとの情報もありました。次回はその辺りを追及したいと思います。
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