「人質外交」の体制がなかった脆弱国家…
金正男氏、マカオに現れる!
金融制裁問題に関連か?
30日、マカオで読売新聞の取材に応じた金正男氏を名乗る男性(香港支局撮影) 【香港=吉田健一】在香港の複数の外交筋は30日、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男・金正男(ジョンナム)氏がマカオ入りしたことを明らかにした。
米国の金融制裁により、マカオの金融機関「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」にあった約2400万ドルに上る北朝鮮関連口座が凍結されており、中朝関係筋は、北京で同日始まった金融制裁問題に関する米朝専門家会合に関連して、正男氏がマカオ入りした可能性を指摘している。
中朝関係筋によると、正男氏は2005年に香港の大手銀行にパスポートと同じ「キム・チョル」名義で口座を開設。同筋は「銀行側から何らかの理由でこの口座について説明を求められ、香港に来ることになったようだ」と述べ、正男氏が今後、香港を訪問する可能性を示唆した。
この口座は米国の金融制裁の対象にはなっていないが、金総書記の秘密資金の管理などにかかわっている可能性も指摘されている。
一方、正男氏を名乗る男性は30日、マカオで本紙の取材に応じ、「28日からマカオに滞在している」と語った。今回は「1人で来た」という。ただ、マカオ入りの目的については、「休暇で来た」と繰り返すにとどまった。
(2007年1月31日3時13分 読売新聞)
この写真の男は北朝鮮の独裁者の息子である。この男については日本に何回も入国していたことが公安関係者の証言でも明らかになっている。公安当局は早い段階からマークしていたようだ。
入国しようとして身柄を押さえらたのは2001年5月1日のことである。成田空港で偽造パスポートを所持していることが確認されて拘束された。妻と子どもを伴い家族旅行で日本に訪れディズニーランドに行く予定であったという。
この時、外務大臣であった田中真紀子は外交問題になることを恐れ、独自のパイプで中国政府と渡りをつけ中国へ返してしまった。強制退去処分というものだが、これは超法規的扱いだった。
本来なら身柄を拘束したら令状を直ちに取って逮捕、取り調べをしなくてはならない。その上で裁判の結果で送還という手続きとなる。しかし、それらを全くせずに行なった。
また更に問題なのは日本政府はこの人物を北の独裁者の長男であるとは正式には認めていない。つまり「何者か?」分からない人物として処理したのである。
このような国家は世界中を探しても日本くらいではないのか。独立主権国家とはとても思えない。どう考えても北朝鮮という国家に対して弱腰である。
北朝鮮は日本人を拉致・誘拐している。その数は三桁に達すると云われており、本来なら日本政府はその拉致された日本人を救うためにあらゆる努力をしなくてはならない。
それを怠り、みすみす北朝鮮の独裁者の息子を拘束したのに、取調べもしないで解放してしまった。出入国管理とは厳正に運用されなければならない。
「有効なる旅券を保持しない者」が入国しようとする時には、これを逮捕・取り調べなければならないとしている。この時、外交問題に発展することを恐れたというが、恐れる理由など何一つなかった。
要は金正男と妻、子どもを捕らえ人質として、敵対国と交渉しようとするその「人質外交」に全く無知であった。北朝鮮は拉致被害者家族の一部を返してきたが、したたかな「人質外交」を展開している。
勿論、それは多くの日本人の反感を誘い、決して北朝鮮にとっては有利には働いてはいない。しかし、そのような国際的な信用や相手方の国民感情など考慮しないところに彼らの外交戦略はあるわけだ。
法務省や警察庁では立件起訴すべきであると主張したが、外務省が巻き返しをして結果的には日本国家の甘さを世界に露呈した結果となった。
日本に求められるのは、人質に取ってでも同胞を救い出すという決意であったはずだ。これは今も変わらない。一部の報道では北京で開かれる米朝協議で金融打開への道が開かれるという。
日本は6ヶ国協議の中で、結局は拉致被害者を取り戻すことが出来ないかも知れない。そのような恐れが出ている。イランの核実験を阻止しなければならない米国にとって、北朝鮮への譲歩はその鍵となっている。
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