国益を考える講演会 告知シリーズ第一弾
日米両国の「国益」をかけた外交問題の行方
米国中が熱狂した黒人初のオバマ大統領がいよいよ稼動します。国内的には不況の真只中にある経済の立て直しが緊急の課題で、こちらはその方針が既に示されており、速やかなる手が打たれることになるのではないか。
オバマ新大統領の最大の国内政策の目玉は、グリーンニューディール政策とも言われる環境問題を重視した経済対策ですが、この分かり易い国内経済対策に対して、どのような対外戦略を打ち出してくるのかは今以って明確さを欠いたままです。
アジア外交、特に東アジアに対しての外交がどのような形で表面化してくるのかを我々は一番注目しています。
オバマ氏はいち早く国務長官に民主党の指名選挙を争ったヒラリー・クリントン女史を指名しました。彼女は日本にとっては手ごわい相手になりそうです。彼女のこれまでのスタンスはどちらかと言えばシナ・中国寄りで日本には冷たいと見られています。
オバマ政権の対日姿勢が厳しいものになる可能性も否定できません。オバマ氏も日本に対する関心はそれほど高いとも思えず、シナを日本より重視する外交方針を打ち出すことも十分考えられます。
国益を考える講演会事務局 代表 森 勇先生(元岐阜県議会議長)をはじめ、事務局ボランティアスタッフとマスターマインドの協力にて実現した国益を考える講演会・告知第一弾として、菅沼光弘先生(元公安調査庁・調査部第二部長/2006年 瑞宝中綬章受賞)独占インタビューの一部をご紹介させて頂きます。

写真左:今後の日米関係について話す菅沼先生
写真右:前列右から菅沼先生、森先生、瀬戸(後列は事務局のボランティアスタッフ)
Q 瀬戸:
米国ではオバマ氏が大統領選に勝利し、米国史上初の黒人大統領となりました。
日本のマスコミのほとんどが予測し得ませんでしたが、ヒラリー・クリントン女史がオバマ新政権下で国務長官に就任となりました。これが日本に対して、どのような影響を与えるのでしょうか?
A 菅沼先生:
日本の外務省は当初より、昨年の10月以前まで共和党のマケイン氏が当選することは間違いないと見ておりました。私もそうでした。ところが、ニューヨークのウォール・ストリート発の金融危機によって米国経済がガタガタになりました。この金融危機がオバマ氏の当選を導いたことは誰もが言い得ることでしょう。
そしてオバマ政権で政権を担う経済や外交、安全保障のスタッフが順次発表されていきました。ゲーツ国防長官留任など。しかし、もっとも危惧されたヒラリー・クリントンの国務長官への就任が決まりました。
元海兵隊大将の国家安全保障担当大統領補佐官への就任、そして経済政策においてもサマーズ財務長官が起用され、かつてのクリントン政権でルービンという人が財務長官であった時代に活躍した人々が起用されましたが、この事実は注目すべきです。
まず、経済においては日本に対して物凄く厳しい要求を出してくるでしょう。
冷戦構造が終結し、クリントン政権が誕生した時、オバマ政権で国防長官となったゲーツさんがCIAの長官であったわけです。そのCIAの長官時代に非常に注目すべき発言をしています。「CIAの持つ力の90%はソ連に向けて注力していました。ソ連が崩壊した今、CIAの持つ能力の60%以上は経済戦争に向ける」と。では誰が相手の経済戦争だったのか?
当然、1980年代を通じて当時、日本は米国に進出し続けました。いよいよ日本の時代であったわけです。従って当然ながら日本をぶっ潰しにかかったわけです。日本との経済戦争を戦うという宣戦布告でした。
その時の、日本との経済戦争を戦った時のスタッフ、例えば今度の財務長官サマーズ。国家経済委員会というのがホワイトハウスにつくられたのです。それまでは、国家安全保障委員会というのはありましたが、その時に日本との経済戦争を戦うためにつくられた国家経済委員会には日本のマスコミはほとんど注目しなかった。
ここで対日経済政策を企画・立案し、日本に戦いを挑んできたわけです。その尖兵がサマーズであったわけですよ。当時、日本の大蔵省はコテンパンにやられました。解体されてしまったのです。大蔵省が解体されたということは、それまでの日本の経済発展の仕組みを完全に阻害することになったのです。規制緩和です。それを「失われた10年」と言っているけど、結局これは米国との経済戦争に敗北した「第二の敗戦」であったわけです。ところが、日本がやっと今のようになった途端に今度は米国のほうが崩れてきた。
米国というのは強かな国ですから、米国がこの状況をどうやって立て直すか−、これから米国の国債を日本が次々に買わされますよ。当然ながら。
本来なら日本が自己管理すべき金であり、米国の国債など買っている余裕はありません。公共事業が駄目だなんていうことはない。地方経済というのは公共事業がなければやっていけないのだから日本の国内に対してもっと出すべきものを、米国は出させない。そこへは出させずに、全て米国に持っていかれます。かつてこれをやったのがサマーズなのですから。こいつが今度は司令塔になったのですよ。
外交政策がどうなるか。問題はクリントンです。
クリントンさんは日本が大嫌いです。大好きなのは朝鮮半島であり中国です。クリントンが中国へ行った時は日本に何の挨拶もなく、日本に対してはパッシングですよ。そして当時の江沢民と物凄く親密になりました。経済的にもそうでしょう。今、外貨準備高がもっとも高いのはどこか? 中国です。米国の国債を一番買っているのは中国です。もう中国なしに米国はやっていけないんですよ。アジアの問題を見てもそうでしょう。これからの時代は「米中」です。朝鮮半島の問題にしてもそう。日本なし。
だから日本に対して非常に厳しくなります。
今はこれほどの円高でしょう。これは日本が物凄く取り立てられますよ。
しっかりしてもらわないと。
確かに、国も新聞も言ってはいます。昨日、藪中さん(藪中三十二・外務省外務事務次官)が、日米関係がどうだとか、日米同盟が重要だとか何だとか言っていますけど、しかし、客観的に考えてみて下さい。
このアジアだけを見ても日本の存在感というのはどんどん小さくなっています。
勿論、世界においても日本の存在なんてほとんど見えない。
それに対して中国やインドが台頭して、アジアの中でやっと日本がそこにいるかというぐらい。だから当然のことですが、米国がアジアの問題、世界の問題を協議する上において、もっとも重視するのは中国との関係ですよ。要するに日本はただカネをむしり取られるだけの存在。
しかし、もっと言いますと今度の米国民主党政権と日本の関係というのは、これまでほとんど希薄なのです。日本というのは米国に対するロビー活動が物凄く下手なのですよ。ロビー活動というのは、言ってみれば旦那さんのところへ虎の絵を持って行って頭を下げることなんですけどね。
アメリカ人はお金が好きなんだから。本当に好きなんだから。クリントンなんて、どれだけもらったことか。特に朝鮮半島から。現に米国のニューヨークでコリア・ソサエティという北も南も一緒になって集まった選挙資金についての協議が行なわれた訳です。その時にクリントンさんがチマチョゴリを着たのです。ニコニコした笑顔で登場して。だから韓国とか北朝鮮も、そして中国もロビー活動には物凄くカネを使っているのです。
日本は今、何も人脈がなし。
今までだって共和党時代を見ても、アーミテージさんだとかマイケル・グリーンだとかローレスだとか。これぐらいのものですよ、日本のために何か動いたというのは。勿論、カネを取っていますけどね。ましてオバマ新政権…(日本は)誰も知らないのですから。付き合ったこともない。しかし、中国だとか北朝鮮だとか韓国は既にツバをつけているのですよ。ましてクリントンさんなんて元々(日本が)嫌いなんだから。
(終了)
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国益を考える講演会においては、日米の新たな「国益」をかけた、「知られざる日米関係の裏舞台」と、はじめて明かされる「真実」が菅沼先生の特別講演から公表されるかも知れません。みなさまのご参加をお待ちしております。
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