【連載】「世界経済の行方と今後の推移」��
欧米の世界金融市場コントロール時代は終わった。
日本の株式市場と言うか、世界の市場の動向は米国の市場に大きく影響を受けます。そこで今朝はこちらから先ず紹介します。
NY株、一時380ドル安も終値は400ドル高 16日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価(30種)は、下げ幅が一時380ドルを超えるなど大きく乱高下したが、結局買い戻し、前日終値比401・35ドル高の8979・26ドルで取引を終えた(速報値)。(読売新聞)
資本主義の本家本元の米国のニューヨーク株式市場から始まった世界的な金融危機は、1930年代の世界大恐慌以来の深刻なものです。このことに関して、まだまだその深刻さを理解しようとせずに、楽観的に見ている人が多いと思います。
これまでこのような金融不安は世界中で起きていました。例えばアジア・南アメリカ・ロシアなどですが、その時は米国などが主導的な役割を果たして適切な措置を講じています。
そのような地域的な金融危機においては、国際通貨基金(IMF)が中心となって、そのような金融不安に陥った国や地域に対して、対策を実施してきたのです。
この国際通貨基金にしても結局は欧米主導によるものでしたから、その欧米が元凶となった今回のような危機に際しては、実はこれまでの経験などは、まったく充てにならないということが分かりました。
つまり、米国発の金融恐慌に対する処方箋は誰もが持ち合わせていなかったということです。おそらくは多くのエコノミストも、その恐慌の可能性については言及してはいたが、その対策までは考えていなかったとも考えられます。
そのくらいの混乱ぶりであったと思います。今回の欧米の株式市場の大混乱ぶりや、その後の不安定な動きを見るにつけ、金融の先進国を自負してきた米国・欧州が受けた衝撃ははかり知れない。
その権威は地に落ち失墜したと言っても過言ではないでしょう。
今回の金融恐慌によって露呈した、この欧米の権威の失墜と指導力の低下が、今後の世界の金融市場にどのような影響を与える形で現れてくるかです。
中東、アジア、南アメリカなどでは力をつけてきた国々がいくらでもあります。例えばインドやシナ・中国、ブラジルなどです。もう、このような国々は今回の混乱を目の当たりにして、独自の動きを模索することになるかも知れません。
すなわち、欧米の金融システムに見切りをつけることは出来ないまでも、このような世界的な金融危機の再発を見越して、その対策に乗り出すことは十分に考えられます。
いくら欧米が自分達の築いてきたルールや規範の中に組み入れようとしても、それが出来なくなるということです。しかし、このことはまた世界の金融市場にとっては大きな不安定要因となります。
文明史的に見るならば、欧米キリスト教文明が躓いて、そこに新しい文明が挑戦するという時代に突入する時代の始まりかも知れません。
金融は欧米が2世紀に渡って牛耳って来ました。そのヘゲモニーの交代があるとすれば、わが日本がそれに加わらない手はありません。大混乱は必至ですが、避けられない道であるならば、そこから逃げないで挑戦すべきです。
今回の世界的な金融不安と恐慌は、我々に様々なことを教えています。しかし、その最大なものは欧米の没落が株安という衝撃となって、世界を駆け巡ったことです。
そのことの良し悪しをここで論じても、もう手遅れでしょう。前に進むしかない。それが我々日本民族に課せられた運命であると自覚するのに、もう暫しの時間が必要かも知れません。

