2008年10月17日

躓いた欧米「金融市場のコントロール」が不可能に!

【連載】「世界経済の行方と今後の推移」��

欧米の世界金融市場コントロール時代は終わった。


 日本の株式市場と言うか、世界の市場の動向は米国の市場に大きく影響を受けます。そこで今朝はこちらから先ず紹介します。

 NY株、一時380ドル安も終値は400ドル高 16日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価(30種)は、下げ幅が一時380ドルを超えるなど大きく乱高下したが、結局買い戻し、前日終値比401・35ドル高の8979・26ドルで取引を終えた(速報値)。(読売新聞)

 資本主義の本家本元の米国のニューヨーク株式市場から始まった世界的な金融危機は、1930年代の世界大恐慌以来の深刻なものです。このことに関して、まだまだその深刻さを理解しようとせずに、楽観的に見ている人が多いと思います。

 これまでこのような金融不安は世界中で起きていました。例えばアジア・南アメリカ・ロシアなどですが、その時は米国などが主導的な役割を果たして適切な措置を講じています。

 そのような地域的な金融危機においては、国際通貨基金(IMF)が中心となって、そのような金融不安に陥った国や地域に対して、対策を実施してきたのです。

 この国際通貨基金にしても結局は欧米主導によるものでしたから、その欧米が元凶となった今回のような危機に際しては、実はこれまでの経験などは、まったく充てにならないということが分かりました。

 つまり、米国発の金融恐慌に対する処方箋は誰もが持ち合わせていなかったということです。おそらくは多くのエコノミストも、その恐慌の可能性については言及してはいたが、その対策までは考えていなかったとも考えられます。

 そのくらいの混乱ぶりであったと思います。今回の欧米の株式市場の大混乱ぶりや、その後の不安定な動きを見るにつけ、金融の先進国を自負してきた米国・欧州が受けた衝撃ははかり知れない。

 その権威は地に落ち失墜したと言っても過言ではないでしょう。

 今回の金融恐慌によって露呈した、この欧米の権威の失墜と指導力の低下が、今後の世界の金融市場にどのような影響を与える形で現れてくるかです。

 中東、アジア、南アメリカなどでは力をつけてきた国々がいくらでもあります。例えばインドやシナ・中国、ブラジルなどです。もう、このような国々は今回の混乱を目の当たりにして、独自の動きを模索することになるかも知れません。

 すなわち、欧米の金融システムに見切りをつけることは出来ないまでも、このような世界的な金融危機の再発を見越して、その対策に乗り出すことは十分に考えられます。

 いくら欧米が自分達の築いてきたルールや規範の中に組み入れようとしても、それが出来なくなるということです。しかし、このことはまた世界の金融市場にとっては大きな不安定要因となります。

 文明史的に見るならば、欧米キリスト教文明が躓いて、そこに新しい文明が挑戦するという時代に突入する時代の始まりかも知れません。

 金融は欧米が2世紀に渡って牛耳って来ました。そのヘゲモニーの交代があるとすれば、わが日本がそれに加わらない手はありません。大混乱は必至ですが、避けられない道であるならば、そこから逃げないで挑戦すべきです。

 今回の世界的な金融不安と恐慌は、我々に様々なことを教えています。しかし、その最大なものは欧米の没落が株安という衝撃となって、世界を駆け巡ったことです。

 そのことの良し悪しをここで論じても、もう手遅れでしょう。前に進むしかない。それが我々日本民族に課せられた運命であると自覚するのに、もう暫しの時間が必要かも知れません。


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2008年10月15日

市場大国と資源大国の幻想そして日本の立場

【連載】「世界経済の行方と今後の推移」��

市場大国と資源大国の幻想、日本の「信用度」


 投資家の皆さんは一応はホットなされたのではないでしょうか。

 東証1171円高 上昇率は過去最高14.15%

  
週明け14日の東京株式市場は、前週末の先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が打ち出した金融危機対策への期待の高まりで13日のニューヨーク市場が過去最大の上げ幅を記録したことを受けて、急反発した。日経平均株価の終値は前週末に比べて1171円14銭高の9447円57銭まで回復した。上昇率は14.15%に達し、終値で過去最大だった平成2年10月2日の13.24%を超えた。(産経新聞)


 さて、今回の世界的な金融恐慌で我々は多くのことを学んだのではないでしょうか。それは米国、欧州、日本、シナ、ロシアといった国々の世界経済における相対的な力関係です。

 この世界金融恐慌が米国発であったことから、米国の世界経済における立場がかなり弱体化していることが明らかとなりました。それは今後世界経済の基軸通貨である『ドル本位体制』をも、根底から揺るがしかねないものです。

 米国は製造業が弱体化しても、それに代わる金融や情報といった面で他国を圧倒して、世界経済のリード役を果たして来ました。しかし、それは「ウォール街」のハゲタカなどと称されたような連中を跋扈させることになりました。

 投機による荒稼ぎであり、そこには道徳観念のまったくない、昔風に言うならばユダヤ商法と言われるものでした。市場はカジノ場のギャンブルと化していたのです。

 遅かれ早かれこのような事態に追い込まれていく事は避けられなかったと思います。住宅を購入し豊かな暮らしを満喫するには、程遠い米国の一般庶民のために、無理やりと言うか意図的につくり出されたサブプライムローンなどは、最終的にはこのような結末を迎えることが予測できたのです。

 しかし、米国は先ほども述べた金融と情報を巧みに操る錬金術でこれを乗り切れると思っていたが、それがまったく上手く機能しなくなったということでしょう。米国の危機は深刻であり、衰退の道を今後も緩やかではあるが進むのではないでしょうか。

 欧州はEUが発足しユーロの発行など、世界の地域経済の中では、一番経済の円滑な運営が行なわれていると見られて来ました。しかし、今回この危機で見せたのはまったく違った顔でした。

 例えば中核のドイツなどは及び腰でした。そこには「ドイツ国民が払った税金をむやみに他国の銀行には出せない」という国民の声をメンケル独首相は無視できませんでした。

 また、仏のサルコジ大統領にしても同じでした。欧州共同体などと言ってはみても、その足並みはまったく揃っていなかったことを露呈してしまいました。破綻したリーマンの欧州部門や中東部門の買収に名乗りを上げたのは日本の野村證券でした。

 完全に欧州は遅れを取ってしまった感は否めません。しかし、ユーロがある程度欧州では存在感を示しました。やがて、ユーロがドルに並ぶ日がやってくるのかも知れません。

 シナ(中国)とロシアは今回の恐慌で、意外にも脆いところを見せたのではないでしょうか。シナは米国との覇権を将来争うという意識があるにも関わらず、そのことへの野望を示すことはありませんでした。

 シナの今日の経済発展が実は米国市場によって成り立っていることが今回は明確になりました。シナは巨大な人口を抱えた市場と見られて来ましたが、今回の危機を見る限り、その基盤は余りにも脆弱であると思います。

 また、もう一つの意外性はロシアという国の臆病さです。資源大国として再び世界の強国へと復活した割には、株式市場の無期限閉鎖やマスメディアへの報道規制など、世界経済のリード役にはまだまだなり得ない体質を見せ付けたのです。

 では、日本はどうであったのか?
 日本の対応はかなり素早かったと感じました。内向きにならず外に向けて、これをビジネスチャンスと捉え、果敢に挑戦する姿勢を見せたのです。

 日本でも株価の下落は確かに起きましたが、本当に深刻に考えていた人は少ないと思います。円は世界から「信用」されているからこそ買われました。

 株価の下落は外国の投資家が株を売って円を買うことによって起きたのであって、日本の投資家が悲観をして投売りしたわけでないことは、多くの国民が知っていることでした。かつての日本のバブル崩壊とは明らかに違っていました。

 つまり、日本は巨大な市場や資源がない国であっても、世界中の人から「信用」されるという最大の武器を持っていたことが再認識されたのではないでしょうか。

 今後の世界経済において、日本が果たすべき役割というものが、おぼろげながら見えてきたということでもありましょう。ドル・ユーロに並ぶ第三の通貨としての円に世界は期待をかけているということでもあるのです。

※前回、世界恐慌が第三次世界大戦の引き金になるかも知れないとして、警鐘を鳴らすエントリーを上げました。そのことに関して、非現実的との批判が他のブロガーよりなされていました。

 別にその点に関しては反論するつもりはありません。世界的な恐慌が深刻化すれば、世界の秩序は崩壊し、その経済的な危機はいつ軍事的危機へと進むか知れません。

 私の社会運動家としての役割は、バラ色の日本の将来を語ることではありません。何時如何なる時であっても、危機に対する警戒を呼びかけ、それに対する備えを訴えることにあるのです。

 それが私の使命であり自らに課せられた責務であると信じています。

☆動画ご紹介! 対馬闘争

【海自基地周辺編】韓国人による対馬侵略を許さない!
ドガログ版
http://dogalog.excite.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48051149/48051149peevee210721.flv
YouTube版
http://jp.youtube.com/watch?v=-i8mpT-GvAg

【桜井誠編】対馬遠征一日目街宣��
ドガログ版
http://dogalog.excite.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48051149/48051149peevee210723.flv
YouTube版
http://jp.youtube.com/watch?v=AhRfPN5HThY

【西村修平編】対馬遠征一日目街宣��
ドガログ版
http://dogalog.excite.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48051149/48051149peevee210726.flv
YouTube版
http://jp.youtube.com/watch?v=To-U5KfUxKo

【まき やすとも編】対馬遠征一日目街宣��
ドガログ版
http://dogalog.excite.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48051149/48051149peevee210728.flv
YouTube版
http://jp.youtube.com/watch?v=HqVI9Iq32dc

【梶谷萬里子編】対馬遠征一日目街宣��
ドガログ版
http://dogalog.excite.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48051149/48051149peevee210729.flv
YouTube版
http://jp.youtube.com/watch?v=wKT5n3FWjXI

【川端通り巡回編】韓国人による対馬侵略を許さない!
ドガログ版
http://dogalog.excite.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48051149/48051149peevee211049.flv
YouTube版
【前編】
http://jp.youtube.com/watch?v=PgFywAaUr8Y
【後編】
http://jp.youtube.com/watch?v=DxrM0QR32Ys


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2008年06月07日

中央と地方の格差解消について

1348df22.jpg

格差社会(3)「中央と地方」


「ふるさと納税寄付金控除制度」を活用しましょう。

 このエントリーの一番最初の時に次のように書きました。

>地方を活性化させる理念をここでもう一度考え直さなければなりません。
>地方の時代は何を再興させるのか。
>企業誘致一本では無理があることは誰にでも明らかでしょう。

>例えば故郷基金のようなものを創設し、故郷村などを作り余暇を利用してもらうように、
>都市の住民に呼びかけていく。
>田舎はもう田舎らしさを前面に出したほうが好まれる時代になったのではないか


 この中の「ふるさと寄付」ということについて本日は説明したいと思います。
 よく東京の人とお話をさせてもらうと「瀬戸さんは故郷があって良いですね。私は東京生まれなので田舎を知らない」という方がおります。

でも、そのように考えている皆さん、

実は皆さん方も「故郷」を持つことが出来るのです。


 それがこれから紹介する「ふるさと寄付」というものです。
 この「ふるさと寄付」で検索すると200万件以上ヒットするので、既に知っており、もう始めた人も多いかと思います。

 この制度は都会に住んでいるあなたが、全国どこでもかまいません、田舎の町に寄付をすると、その分税金が控除されるというシステムです。

「ふるさと納税寄附金」控除制度


 「ふるさと納税寄附金」とは、単に生まれ育った町だけでなく、あなたが「ふるさと」と思う地方公共団体に寄附を行なうもので、その場合、確定申告等を行なうと、個人住民税から、その1割程度を上限として税額が控除されます。

 なお所得税でも、寄附金額を控除する制度が別に設けられています。


「ふるさと納税寄附金」控除制度の概要


1.控除対象者
個人住民税の納税義務のある方 

2.控除対象となる地方公共団体の範囲
すべての都道府県または市区町村

3.控除対象となる寄附金額
5,000円を超える部分の寄附金額
 
 
※総所得金額の30%を限度
(地方公共団体への寄附金以外の寄附金との合計額)
 
4.控除方式
税額控除方式

 
5.控除額
�ヾ靄楾欺�と��特例控除の合計額を個人住民税額から控除
 
�ヾ靄楾欺� 
(寄附金−5,000円)×10%
 
��特例控除 
(寄附金−5,000円)×(90%−寄附される方に適用される所得税の税率) 
※個人住民税所得割の額の1割を限度
 
6.手続き
所得税が課税される方は確定申告を、そうでない方はお住まいの市区町村に申告していただく必要があります。


 上の記事は呉市のHPにあったものですが、今、全国の自治体は都会の人にこの寄付を呼びかけてHP上に掲載しているので、200万件以上にもなっているというわけです。

 これは地方と都会の税収入の格差を少しでも縮めていこうという試みですが、全国の自治体にとってみれば激しい競争にもなります。
 何せ、自分が生まれたところ以外でも構わない訳ですから、魅力ある田舎を創らなければ寄付しようとする人も少ないからです。

 例えば、寄付をした人に手紙やメールでの御礼は当たり前です。
 もし、それだけだったら次回の寄付は望めません。だから今、地方の自治体は様々なアイデアを出しています。

 例えば、寄付した人に田舎の特産品を送るということなどです。各地方自治体のHPを見ると、そのような自治体も現れ始めています。
 余り高価なものは送れないので、田舎の水などを送るところもあります。

 私はこの制度を更に拡充すべきであると提言します。
 そして各地方自治体はこの寄付金の中から一部を「ふるさと基金」に回すのです。
 この基金で何を行なうかと言えば、寄付を受けた人たちを将来迎え入れる施設などの建設に充てるべきと考えます。

 寄付した都会の人の中には、必ず田舎に住んでみたいと思う人が出てくるはずです。
 永住まではしなくても、季節を選んで定住する人も考えられます。

 そのように考える人が宿泊する施設などが良いと思います。
 何も新しいものを創る必要はなく、いらなくなった学校、公民館などの施設を改装すれば良いだけの話です。

 田舎とは田舎らしさが魅力なのであって、それは自然そのものであり、その自然と調和をして生きてきた生活なのです。
 都会の人が望んでいるものこそ、まさにその点であると思います。

 是非、都会しか知らない人は時間のある時に、地方自治体のHPを覗いて見て、自分の「ふるさと」を見つけてください。
 また「ふるさと」を持っている方も、どのような呼びかけをしているかを見てください。

 将来、インターネット・テレビ局を開設したら、これを真っ先に取り上げるつもりでいます。
 地方の田舎の魅力ある「ふるさと」づくりを映像で皆様にお伝えしようと考えています。

 …と言っても、まだまだ資金不足でいつになったら始められるか分かりませんが、そのような紹介が早くできればと思ってもいます。
 地方と中央の格差を解消しなくてはなりませんが、この制度を更に充実させ控除する金額も増加させれば、地方の活性化に役立つことは間違いないでしょう。


 昨日、このブログを訪問された人は7,800人でした。
 その中には地方の方も多いのではないでしょうか。「俺の町では寄付した人にこのような恩典があるよ」という宣伝、あるいはこのような魅力ある街づくりを進めているということがあったら、書き込んで紹介してください。

 私も本日はこれから実家の農作業の手伝いです。


自民党は真面目に仕事しろ!【人権擁護法案を完全廃案にせよ!】

ドガログ版
http://dogalog.excite.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48051149/48051149peevee166565.flv

YouTube版
http://jp.youtube.com/watch?v=9_4mFPNkjLA

ニコ動版
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3578053

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2008年05月29日

8圏域の人口増減から見る日本の未来

格差社会(2)「中央と地方」

<均衡ある発展>という理念を見直せ!

 私の前回(5月26日)のエントリーに対して、KNN TODAYブログを主宰している遠藤健太郎さんが「せと弘幸氏に敢えて反論?」と題して取り上げてくれました。

 私は前回の記事の中で「批判を受けるのを承知の上で…」と書いているだけに、取り上げて頂いたことに感謝をします。更に持論を展開させて頂く事にしましょう。

http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/51926953.html

 私が前回取り上げた翌日の27日、読売新聞が経済面の14面で興味深い資料を紹介しながら、「なるほど!経済」というシリーズの中で、国土形成計画、日本の未来図として記事を書きました。

 これは今後10年間の国土形成作りの指針となる「国土形成計画」で6月にも閣議決定がされるものです。この中では日本を独自の振興計画がある北海道と沖縄を除いて8圏域ごとに人口減少の未来図が描かれていました。

国土形成計画の広域ブロックと人口の増減

 東北圏  1207万人   2005年の人口
         
−2.7%  10年後の増減率
         −9.8%  
20年後の増減率 

 北陸圏   311万人
         −1.8%
         −7.5%

 中国圏    768万人
         −1.8%
         −7.4%

 四国圏    409万人
          −2.6%
          −9.8%

 九州圏   1335万人
          −1.6%
          −6.5%

 近畿圏   2089万人
          −0.9%
          −5.0%

 中部圏   1722万人
          −0.1%
          −2.6%

 首都圏   4238万人
            1.2%
            0.3%

 この数字を見ると、日本の今後の人口の移動が更に都市へ向かって進むことが予測されています。特に私の生まれ育った東北圏などは四国圏と並んで−9.8%という数字です。

 北陸圏や中国圏も−7.5%であり九州圏も−6.5%になる。
 また、近畿圏の−5%には驚きました。中部圏は自然減で済むということなのでしょうか。唯一増えるのは首都圏のみです。

 また、近畿圏や中部圏にしても、その圏域においては各県によっては大きな差が出ると思われます。
 特に遠藤健太郎さんがお住まいの和歌山県などについては、近畿圏全体でも−5%な訳ですから、それ以上落ち込むと思われます。

 将来、このように人口の増減が予測されるという中で、果たして地方振興のために、道路の整備が最優先されて良いものなのでしょうか?私はそこに大きな疑問を持つ一人であるわけです。

 道路を整備したからといって、人口の減少を果たして食い止めることが出来るのか、一番マイナスが大きい東北では東北自動車道路もありますし、東北新幹線もあります。

 また、四国では本州との連絡橋が3ルートあります。
 しかしながら、この−9.8%という数字を見るまでもなく、人口の急激な減少には歯止めはかけられないということでしょう。

 私はこの数字から少なくとも二つのことは読み取れると思いました。

1.全ての地域での定住人口の増加は諦めるべきである

2.道路の建設整備は人口減の地域では今後慎重にすべきである

 これまでの状況が道路の整備などに関しては、地方を優先して行なわれて来たという感じを拭い切れないのです。そこには都市も地方も関係なく、<均衡ある発展>という理念があったと思います。

 しかし、この<均衡ある発展>という理念は間違いではなかったと思いますが、今後は見直しを図るべきであると私は思います。

 地方ではいつまでも「地方の時代」を渇望する声が聞かれますが、それは依然として高速道路や新幹線などの大型公共工事を求める声が根強く残されているからでしょう。

 しかし、それだけの大型公共工事を行なったところで、今後、急速に予測される地方の人口減少を考えるなら、そのような手法のみでは地方の発展などは考えられないと思うのです。

 具体論はまだ纏(まと)まってはいないので、今その考えを述べる段階にはありません。しかし、理念だけに絞って言わせて頂くなら、道路神話から脱すべき時に来たということです。

 定住人口の増加が期待できなく、逆に減少傾向が強まるならば、期間限定の人口定着を考えるのも一つの案でしょう。それには魅力ある地方の振興策を練らねばなりません。

 リゾート計画が何故バブル現象として頓挫してしまったのか、その反省はなされたのか? その点なども再検証されるべき問題となるはずです。これからは中央と地方の二つに住民票を持つことを認めるくらいの柔軟な思考があって良さそうです。

 地方への分散というのも言葉としては挙げられますが、具体的に何をどう分散するのかを論じられていません。何故、行政機関の地方への分散は進まなかったのか?

 学校の地方への進出は何故成功したとは言い難いのか?

 そのことを道路整備などとは切り離して考え直す時が来ていると思います。その点について議論を深めるべきでしょう。

 道路特定財源の見直しや公共工事の見直しなどで、野党やマスコミはよく無駄遣いとして、談合問題や建設関係族議員の利権の話を持ち出します。

 談合がなくなれば、道路はより安価に作られる…とか。

 いつの話ですかと伺いたい。もう談合なんてやっていません。皆、叩き合いで赤字か赤字スレスレで受注しています。そういう実態とかけ離れたことを言うのは止めるべきです。

 今回のエントリーではKNN TODAYブログさんへの具体的な反論にはなっていないのは認めますが、私の持論の一部を披瀝させてもらいました。
 今後もこの問題で議論を深めるブロガーがたくさん現れることに期待します。

 格差は中央と地方だけではなく、民間と公務員、正社員と非正社員、様々な格差問題があるので、それを今後も順次取り上げていきたいと思っています。

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2008年05月26日

格差社会 「中央と地方」

格差社会(1) 「中央と地方」


 現在のわが国の社会制度には様々な格差が生み出され、それは日本社会を蝕むガン細胞のように、やがてこの日本社会そのものを死に追いやってしまうかも知れない。

 格差社会を象徴するものを挙げようと思えば、いくらでも挙げることが出来る。
 例えば「官民格差」「世代間格差」「地域格差」等々であるが、今日は朝のエントリーにも関連する地方と中央の格差という問題について考えてみることにします。

 私は今朝のエントリーの中で、批判を受けることを承知の上で次のように書きました。

 人口の6割以上が大都市に集中して住むようになる時代において、地方の役割をもう一度考え直すべきだろう。もう「地方の時代」などと呼びかける時代は残念ながら終わったと思う。

 この地方の時代などという言葉がもてはやされたのは、70年代の初め頃からであったと思います。国がコントロールする中央集権の政治に対して、地方の政治的行政的復権を目指すものでした。

 しかし、この試みは今や完全に失敗したと見るべきではないだろうか。
 「地方の時代」などと言われたが、地方が主導権を握って行なえるものが果たしてあったのか?

 良い例が市町村の合併問題ではなかったか。合併特例法なるものが出来て全国の地方都市が合併したが、そこに果たして理念らしきものがあっただろうか。

 財政力の弱い自治体は財政力が比較的ある自治体に吸収されて合併したが、合併された自治体の本音としては合併などしたくなかったはずだ。

 しかし「これと言った産業もなく、合併をせざるを得ない」として諦めの境地から、仕方なく合併へと合意していった自治体が多かった。この産業振興がなされなかったという点が一番の原因でもある。

 なぜ、地方の時代はかけ声だけで失敗したのか。

 そのことの反省なしに、いくら今「地方に道路を…」などと主張しても私には空しい響きでしかないと感じたので今朝はあのような文章を書かせて頂いた。

 今、道路を整備して、それで地方は本当に豊かになると思っている人がいるであろうか。
 70年代、80年代、日本は外国に工場進出を図り、地方の地場産業は殆どが縮小を余儀なくされてしまった。

 90年代、バブル崩壊の後始末として、盛んに公共工事が地方にバラ撒かれたが、それは地方に土建屋のボスとそれと結託する政治家を輩出したに過ぎない。

 そして、公共工事の時代も終わりを告げた今、地方に何が残ったかと問われれば、残ったものは巨額な赤字とぺんぺん草の生えた遊休地でしかない。

 地方の商店街はシャッターが閉まり、住民は都市へと向かっている。
 既に「地方の時代」などという言葉は死語となっているのに、未だにそれを語っている人は実態を知らないか、知っていても口には出来ない人達ばかりです。

 石原慎太郎東京都知事が「首都・東京から日本を変える」と言えば、それなりのインパクトはあるが、地方の知事がいくら集まって「地方から日本を変える」などと呼びかけても、それが単なるスローガンで終わることは誰でも知っている。

 地方を活性化させる理念をここでもう一度考え直さなければなりません。地方の時代は何を再興させるのか。企業誘致一本では無理があることは誰にでも明らかでしょう。

 例えば故郷基金のようなものを創設し、故郷村などを作り余暇を利用してもらうように、都市の住民に呼びかけていく。田舎はもう田舎らしさを前面に出したほうが好まれる時代になったのではないか。

 私の母の実家は過疎化しています。福島県の霊山という所のふもとになりますが、母の実家には今年40年ぶりに田舎で言えば「跡取り」が戻って来ました。

 都会で学校の先生をして校長にまでなった長男が、定年を迎えて地元に戻って来たのです。
 両親は亡くなって15年以上も空き家になっていました。

 聞くところによれば、都会の子供達を集めて、田舎のことを教えることを始めるそうです。とても良いアイデアであると感心しました。人を都会から田舎に帰るようにするには、もう若い人だけを考えていては駄目でしょう。

 道路を立派にしたからと言って、若者が戻って来るとは限りません。また、工場も建たないでしょう。地方の理念を先ず考えるべきです。都市と地方の両立は可能とするなら、そこには地方とは何を以って地方であるべきなのか?

 故郷とは本当に懐かしく、いつまでも忘れ難い存在なのです。人々はそこに都会では味わうことの出来ないものを求めています。そのことを地方の政治家達は先ず考えるべきでしょう。

 その事なしに「地方の時代」など絶対にやって来ないと私は思います。地方の理念については、まとまり次第ブログで書いてみたいと思います。地方をもう一度見直すことの必要性だけを今回は訴えました。

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