周辺国家に責務を果たしているか―?
支那・中国を支配する共産党の党大会が開催されました。胡錦涛総書記は美辞麗句を並べ立て、日本のマスメディアはそこに何の疑いもなくそれを伝えています。
「科学的発展を推進し社会の和諧(わかい)を促す」
「いかなる国に対しても軍事脅威になることはない」
この二つに絞って考えてみただけでも、我々にとっては素直に受け入れる事など出来ない。この科学的発展とは、おそらくは共産主義の科学的社会主義や発展という概念でそれを持ち出しているのでしょう。
しかし、ここではそのようなイデオロギーを論じるのではなく、一般的用語としての科学(テクノロジー)について考えてみたいと思います。科学技術の発展は光と影の両面を見せつけて来ました。
私も最近聞いて驚いたのですが、東京ではもう聞かなくなった光化学スモッグが今九州で発生しているというのです。この原因は支那大陸の工場から排出される有毒ガスによるものです。
現在、中国経済は急成長を遂げていますが、それは国民を犠牲にして行なわれています。本来であれば、このような国民生活や健康を犠牲にした経済優先策は厳しい批判に晒されます。
しかし、独裁国家で言論報道が厳しく封じられている国家においては、政府が押し進めるそのような政策に異を唱えることなど許される筈もありません。
何が言いたいかと言えば、現在の中国における「科学の発展」とは一歩誤ると非常に危険な方向に暴走してしまうということです。
チェック機能がない社会における科学の発展に一抹の不安を覚えるのは私だけではないでしょう。
今、世界の人々が一番憂慮していることは「温暖化現象」です。温室効果ガスの排出削減を義務づけた「京都議定書」がいよいよ来年からスタートしますが、この条約に縛られない国が米国と中国です。
京都議定書には将来と言っても、もう数年の内に米国を抜いて、世界最大のCO2排出国となる中国に削減義務がないという、驚くべき欠陥を抱え込んでいます。
米国はこれまで消極的だった姿勢を改め出しました。
先月末にブッシュ政権は主要排出国会議を主催し、「2050年までに排出量を半減させる」との目標を掲げ、2009年までには京都議定書後の国際的な枠組み作りを目指すことを明らかにしました。
このような米国の変化は、米国内におけるマスメディアのこの問題への深刻な認識、或いは共和党の支持基盤であるキリスト教右派が積極的にこの問題に取り組み出したことにあります。
2005年に米国を襲った歴史上最大の大型ハリケーン「カトリーナ」などによって、米国民が本気になって異常気象の続発に警戒心を持つに至ったことを示しています。
中国共産党が果たしてこのような問題をどのように捉えているのでしょうか。少なくとも本気でこの深刻になる一方の「温暖化問題」に取り組んできたとは思えない。
批判勢力を認めずに、それを封じ込め、或いは弾圧をしながら行なってきた政治体制が続く限り、この分野においても支那・中国は世界中の人々から批判の目に晒されるのではないでしょうか。
中国共産党の「科学的発展観」とは、イデオロギー優先を抜け出せるだけの新たなる未来への挑戦なのか?
それとも古めかしいイデオロギーのプロパガンダに過ぎないのか。
それはこの広大な支那大陸を支配する共産党の未来を決定づけるものとなるでしょう。共産党の独裁体制に固執する限り、本当の意味での科学的発展など絵空事に過ぎないことを彼らは早く学ぶべきでしょう。
「いかなる国に対しても軍事脅威になることはない」
こちらに関しては、もう論評するまでもなく、なぜこうも白々しく嘘が言えるのか、恐ろしくも思えてしまうほどです。現在、中国を武力で侵略するような国家は地球上に存在しません。
自国の防衛を上回る軍事力を拡大し続けることは、やがて周辺国家に対して覇権を唱えることになります。これが人類の永い歴史から学んだことなのです。
いくら言葉でそのように語ったところで、中国が明確にそのような意思がなく、周辺諸国とも仲良くやっていこうと思うなら、それを名実共に目に見える形で示さなければ理解など得られることはないでしょう。
日本領海への原子力潜水艦による領海侵犯事件!
宇宙空間におけるミサイルによる衛星破壊事件!
これらの事実について明確に答えるべきでしょう。
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