2006年01月20日

中東和平の経緯を検証する!

宗教勢力の過度な介入は「中東和平」を根底から突き崩す!

 世界の至る所に紛争の火種はあるが、何と言っても最大の火薬庫は中東である。この火薬庫がイスラエルの建国に起因することは明らかだが、永い歴史が背景にある以上、この火薬庫を取り除くことは簡単ではない。

 第二次世界大戦時のドイツにおけるユダヤ人迫害などによって、このユダヤ人の国家が英国の当時植民地だったパレスチナの土地に建国されたとなっているが、ユダヤ教を信仰するユダヤ人がこの地に帰りユダヤ人の民族国家を作ろうとしたシオニズム運動は、実は第二次世界大戦以前に起きたものである。

第一次大戦中、イギリスが外相バルフォアの名前で、イギリス・シオニスト連盟会長ロスチャイルドに送った書簡の中で、「パレスチナにユダヤ人の民族的郷土を建設する」ことに同意を示したもの。
イギリスが第一次大戦において戦局を有利に進めるため、ヨーロッパやアメリカのユダヤ人の支持を獲得し、また、ユダヤ系財閥の財政的支援を取り付けるために出された宣言【バルフォア宣言】

 更に我々が再確認しなくてはいけないのは、パレスチナ人をユダヤ人が一方的に追い出して建国したという事実の間違いである。当時、英国の委任統治にあったパレスチナは、先ず国連において米ソ合意の元で分割され、そこにイスラエル国家の建国が宣言されたのである。

 その直後、第一次中東戦争が勃発(1948年)し1973年の第四次中東戦争までイスラエルとアラブは激しく戦火を交えた。第一次の中東湾岸戦争までのイスラエル対アラブの対立というのは、そのまま米ソ対立の代理戦争でもあった。

 昨日も書いたが、この戦争でイスラエルがイラクのスカッド・ミサイル攻撃に自重・自制することにおいて、イスラエル=米国という構図が初めて崩れ、アラブにおいて和平の機運が高まった。それが1991年のマドリードにおける中東和平会議へと繋がる。

 さて、この世界史に特筆されるスペイン・マドリードにおける中東和平会議とは何だったのか?本日の最も強調したいことはここにある。何故ならこの路線以外に中東に平和をもたらすことは困難であると思うからだ。

米ソのイデオロギー対立の影響から解放された中東地域、またイスラム原理主義の影響拡大を本音では望まない中東地域。まさにここがポイントとなろう。イデオロギーも宗教も拭い去ったところの現実処理という事になれば、この土俵に当事者が乗ってしまった以上、「相互の痛み分け」というのが最良の方法であることは明らかだった。

 あれから10年以上が経ちラビンが暗殺され、アラファトが亡くなっても、この原則が変わることはあるまい。「領土の痛み分け」しか解決の方法はないのは事実なのだ。その意味からすれば、今日においても「パレスチナの占領者は地図から消し去るべきだ」とするホメイニ師の言葉に忠誠を誓うイラン大統領は極めて危険な人物に違いない。

イデオロギーの対立が分割支配の手段であった時代は20世紀に終りを告げた。しかし、その後の対立軸を宗教に求めるには、余りにも危険すぎるとなれば、これを排除しようと動くのは21世紀の世界の流れでもある。

 しかし、我々は実はその排除が性急に行なわれることには危惧の念を覚える。日本政府はこの問題に口を出すことは難しいのは理解できるが、沈黙していることは許されないと思う。イランの説得に何回でも良いから乗り出すべきであろう。同時に米国・西欧諸国へも慎重な対応を働きかけるべきだ。

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Posted by the_radical_right at 07:31│ mixiチェック │イスラム問題 
この記事へのコメント
声優さんへ

そうですね。少し難しいかもしれません。しかし、かつてユダヤが分かれば世界が分かる、などと言われていた時もありました。この問題は今後もやっていきます。よろしくお願いします。
Posted by 瀬戸弘幸 at 2006年01月21日 21:40
これは難しい話ですよー。ついてこられるかなぁ。我が国はまるで他人!マスゴミが全くしっかり報道しない。【テロ映像】だけ。ユダヤ!これ抜きには無理。しかし日本のマスゴミは「絶対にユダヤは言わない」よ。と言うか知らない!!今、我が国のマスコミは馬鹿なガキが『コネ入社』しまくって知識がない!取材すら出来ない!私は驚いた。左翼で「わざと」偏向報道していると思っていました。が、社員が代わり馬鹿ばっか!あの愛国無罪でアホ中国人達が日本大使館を襲った時、「僕は、中国が反日教育をしているなんて、今まで知りませんでした」。←これ、サンケイスポーツ記者の言葉!最近だよ。私なら死んでるよ、恥ずかしくて。「知りませんでした」、で済むと思ってんの?馬鹿?これだけ、レベルが下がり、のーてんき!今後、いかにネットが重要になって来ているか、わかりますよ。
Posted by 声優 at 2006年01月21日 01:11
とおるさんへ
核兵器の原料になるプルトニウムの再処理を認められているのは、核保有国と世界で唯一の被爆国である日本だけです。日本が積極的にイランに働きかけることは出来ます(共同開発ということで)。しかし、イランは乗ってはこないでしょう。追い詰められてしまったシリアとの同盟関係の構築は益々事態を困難にするようで心配です。

情報省さんへ
ありがとう御座います。
Posted by 瀬戸弘幸 at 2006年01月20日 17:19
シリア大統領がイランの核開発を支持
イランのアハマディネジャド大統領(右)はシリアのダマスカスを訪問し、アサド大統領と会談。アサド大統領は会談後、「イランは平和目的の核技術を開発する権利がある」と述べ、核開発への支持を表明した(19日)(EPA=時事)09時55分更新

きな臭くなってきた。
Posted by 情報省 at 2006年01月20日 10:08
何故、英仏独がイランに対して厳しい態度かよく分かりません。
北朝鮮の核兵器の開発に比べて、イランの核開発は遅いと思っていますので、日本の立場から言えば、「イランより北朝鮮の方をどうにかしてくれ」という感じです。
「核の平和利用。核保有国が保有を認められて、非保有国に認められないのは不平等。」も心情的には理解出来ます。(昔の欧米列強の不平等条約を思い出します。)
しかし、早まっては、つぶされるだけです。
Posted by とおる at 2006年01月20日 10:01