9条平和論者の嘘
米ソ冷戦時代・日本の安全はいかに守られたか
憲法9条があったおかげで、日本は戦争に巻き込まれないできた―、だからこの憲法9条は絶対に今後も守らなければならない―、そのような主張を臆面もなく繰り返す人達がいる。
今朝はその主張を徹底的に打ち砕き、彼らが言っている9条平和論がいかにデタラメなものであったかをここで論証することにしたい。「あったかを…」と記述したように、これは過去の問題である。
今後起きるであろう東アジアにおける一触即発、戦争の危機が迫る近未来の話ではない。なぜなら、彼ら9条平和論者は「9条があったおかげで戦争に巻き込まれずにすんだ」と過去形で語ってきたからだ。
1950年の北朝鮮人民軍の38度線突破により、東アジアに米ソ冷戦が持ち込まれ、それは20世紀末にソ連邦が瓦解するまでの間続いた。この間、日本は直接的な戦争に巻き込まれることはなかった。
日本は米国の側にがっちりと組み込まれて来た訳ですが、この間、旧社会党や共産党、左翼マスコミは日米安保体制を攻撃し続けてきた。その理由は後で書きますが、日本は日米体制の枠に留まったので、ソ連や北朝鮮からの侵略を受けることはなかった。
即ち、戦争に巻き込まれることはなかった。彼ら左翼が言うように9条を守ったから、日本の安全が守られたのではない。逆に左翼こそ日本の平和と安全を脅かしてきた張本人であったのだ。
朝鮮戦争の勃発はそれまで日本に軍事力の保持を認めなかった米国の方針転換を余儀なくした。9条とは敗戦国である日本を戦勝国である米国が、再び戦える国にしないために、日本に押し付けたものであった。
その米国はこの朝鮮戦争の勃発に慌てて、7万5千人の警察予備隊を急遽創設した。その目的は国内における在日朝鮮人と左翼勢力がこの騒擾に乗じて国内で暴力革命に決起することを恐れたためであった。
この本来は憲法で禁じられた武力行使を行なう組織が編成されたことで、日本の安全は守られた。国内の在日朝鮮人と左翼は暴力革命に決起する絶好の機会を逃した。
もし、9条に違反するなどと言って、警察予備隊の創設が行なわれなかったら、間違いなく日本には左翼の暴力革命が起きて、それに乗じてソ連軍が侵攻、日本は戦争に巻き込まれていたことだろう。
60年代にはいると冷戦の構図が日本国内に持ち込まれた。9条平和論者がそれなりの力を保持していたので、反自衛隊の世相に毒されて、日本の防衛体制は極めて貧弱なままに放置された。
いつでも共産主義国家・ソ連からの侵略の危機に直面していたが、強力な米軍の核の傘や第七艦隊の存在もあって米ソの軍事的バランスが保たれてきた。
これには幸運も重なった。ソ連は共産主義世界革命を掲げ、世界的に膨張していたが、ソ連という国は人口の80%以上がウラル山脈以西に属し、多くの経済的な活動もそちらで行なわれてきた。
つまり、ロシアの関心は主にヨーロッパや下腹部の中央アジアに向けられており、日本に対する関心の度合いは低かった。日本よりも同じ共産圏ながら中共に対する警戒感を強めていた時代でもあった。
このような地理的・歴史的(ロシアはナポレオンやヒトラーの侵攻を受けヨーロッパに警戒感が強かった)背景があったために、日本はソ連の侵略的な野望から免れていたのである。
また、この地理的要因は大きいウェートを占めていた。大陸とは日本海という緩衝地帯で守られており、北方領土のソ連守備隊は日本に戦争を仕掛けるだけの能力に欠けていた。
70年代にはいると米国の力は次第に衰退していった。最初は経済的な衰えで米国経済にも陰りが見え始めていた。それがベトナム戦争の敗退(75年)、イラン革命(78年)と続き、完全に米国は弱まった。
これに乗じて極東ソ連軍の急速な軍備増強が明らかとなってきた。軍事的なバランスが崩れたのである。米国が衰退を余儀なくされ、ソ連はそれを好機と見て侵略の準備に取りかかった。
この時、国内の社会党、共産党、左翼勢力も一気に活気付き、戦争への危機が高まった。ソ連の太平洋艦隊が二隻の空母を所有し、津軽海峡から太平洋に進出したのである。
左翼共産主義者はこれに呼応して、一段と反米闘争を激化させた。私などが一番危機感を抱いて活動に立ち上がった頃でした。しかし、このソ連の思惑も完全に挫折することになった。
米中国交正常化という予想外の国際情勢の激変の中で、ソ連軍は太平洋艦隊の拡張どころか、中共との長い国境線の守備に急遽力を入れなければならなくなった。
この頃、日本社会党ではソ連を支持する向坂派(社会主義協会系)と中共を支持する労農派による激しい対立で、反安保運動は急速にしぼんでいった。極左も内ゲバで自滅への道を辿り始めた。
この頃、日本は経済的に成功を収め、自信を持ち始めていた。確かに防衛的な力は無きに等しいものであったが、この経済的な大成功が、日本を侵略者の魔手から守った。
その最大の理由は米国だった。米国は日本の経済力を失うわけにはいかなかった。日本を守らなければ、それは米国経済の破綻につながるのは明らかだったのです。
80年代から90年代にかけて、米国は日本を防衛面でも最も頼りとする戦略的パートナーの関係が築き挙げられた。米国も徐々に国力を回復してきた。
対して、ソ連は内部的矛盾の克服が行なわれずに衰退を余儀なくされる。そして90年代にはいるとソ連は急速にその力を失っていった。冷戦は崩壊し、21世紀の時代に突入した。
これまで、戦後の長い歴史を見てきたが、9条が日本の平和に役立ったことなど一度もない。まったく関係がなかったと断言しても良い。憲法9条の存在など、何の役にも立たなかったのである。
戦後日本が平和であったのは、国際情勢の変化の中で、幸運であったからに過ぎない。9条の存在などとは関係がなかった。今我々日本人が最も危惧すべきことがあります。
それは今後ともこのような平和な時代が続くと思うことです。その中で日本人の防衛意識が等閑(なおざ)りにされてしまうことです。
9条を改正する真の意味を一言でいうなら、それは過去も現在も未来も、常に侵略される立場にあるということなのです。
その立場を踏まえて侵略を受けない強い国家を目指すために、この9条は捨てなければならないのです。
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