厚生省と巨大な製薬会社
新しい視点から見るコロナ問題
新型コロナ:ヒステリックな90日間(9)〜COVID-19治療薬� 糎�生労働省は巨大製薬会社の在庫に貢献する?
東洋経済オンライン:安倍首相が押しまくるアビガンの「不都合な真実」ヒトの病気に対する効果を示す研究は少数(ニューヨークタイムズ)
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日本では、富士化学工業の開発した「アビガン」の薬事承認への期待が高まっていた中、突然新型コロナウィルス感染症の治療薬の有力候補としてマスメディアに登場した「レムデジビル」。
レムデジビルは「重症患者への効果が期待されている」とされるが、この薬品に関する情報不足や審議内容が不透明であるにもかかわらず、日本の厚生労働省は5月7日に緊急承認し、国内初のコロナウィルス治療薬となった。5月11日にはすでに各医療機関にレムデビルの配送が開始されたが、その後は何も報じられていない。
他方で茂木外務相によれば、我が国の「アビガン」は世界八十カ国から提供要請を受けているという。
ニューヨークタイムズ紙は「安倍首相がアビガンを宣伝することで、慎重に行われるべき医薬品の承認プロセスが国家のリーダーによる異例の介入によって捻じ曲げられるのではないか、との懸念が強まっている」と報じている(どこで懸念が強まっているかは不明)。
しかし現実には、安倍首相の肝入りとされる「アビガン」ではなく「レムデシビル」の緊急承認が強行されたことを考えれば、厚生労働省の意思決定において、首相よりも外国の巨大製薬会社のほうがはるかに大きな影響力をもつことがあらためて浮き彫りになったのではないだろうか?
レムデジビルを開発製造したのは、アメリカ合衆国に拠点を置く巨大多国籍企業ギリアド・サイエンシズ社である。
ニューヨークタイムズ紙には、アビガンやクロロキンの批判よりも、自国の巨大製薬会社製レムデシビルについての詳細情報を報じてほしい。
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ハッサン・モシナリ氏のブログより転載:「コロナ19:レムデジビルを警戒せよ」2020,04,05(05.04更新)より抜粋概訳
おそらくあなたがたがは、数日前からマスメディアや専門家たちが「レムデジビルはCOVID-19に勝利する」と騒ぎ立てているのを見聞きしていることだろう。
この薬品を製造しているのはギリアド・サイエンシズ社(以下、ギリアド社と表記)である。
レムデシビルは、まず最初に、2015年にサルを用いた動物実験で有効性が確認されたとする臨床データを根拠に、「エボラ出血熱に対する特効薬」として知られることになった。
『サイエンス』誌や『ネイチャー』誌などの科学系雑誌、そして言うまでもなく医療関係誌も、レムデシビルを使用したエボラ出血熱の治療にGOサインを出した。
『サイエンス』誌や『ネイチャー』誌などの科学系雑誌、そして言うまでもなく医療関係誌も、レムデシビルを使用したエボラ出血熱の治療にGOサインを出した。
当時はエボラ感染大流行の真っ只中であり、世界各国で有効な治療薬を購入する準備が整っていたところにレムデジビルが登場したために、世界中がこの薬品に飛びついたのである。
続いて臨床試験が行われたが、しかしその結果は散々な失敗に終わった。というのも、レムデシビルを使用した治療はわずかに有用性を示したのみで、患者の死亡率が50%を超えたのである。患者にレムデシビルを投与しても大半が死亡する、なんともばかげた話だ。
数ヶ月もの間レムデシビルの長所をしきりに褒め立てていたジャーナリストたちは、見るも無残なレムデシビルの敗北結果を説明するのにどうしようもなくなってごまかすしかなかった。
レムデジビルはその後、ひっそりと棚の奥にしまい込まれたが、「SARSに対する有効性」が認められたとして、再び引っ張り出されることになった。
そして2020年のコロナ大騒動に再び登場したのである。巨大製薬会社は、この薬品在庫をCOVID-19に再利用するチャンスを見い出したのだ。しかも今回は全世界が顧客である。この巨大企業の株主たちは「完璧だ」と言うだろう。
ここで問題にしたいのは、この薬品を製造したギリアド社である。
タミフルはインフルエンザ治療薬として有効性があるとされ、多くの国々が数トン単位で購入したが、後になってインフルエンザ感染には全く治療効果が認められないことが明らかになった。タミフルを共同開発したのはギリアド社である。
ギリアド社は、抗C型肝炎治療薬であるソホスブビルでも知られている(註1)。問題は、ギリアド社がこの錠剤を一錠千ドル(日本円で約12万円)という高値で販売したことである。アメリカでは一箱が八万ドル以上もの高値で売られたことだ。
そして2020年3月(註1)、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、レムデジビルを稀少疾病用医薬品として承認した。稀少疾病用医薬品に認定されると、7年間の製造独占権を得ることができる。そうなれば可能な限り高値で販売することも可能になるだろう。
非常に大事なことは、COVID-19疾患の特殊なフェーズを理解することである。簡単に説明すれば、感染初期の数日間は発熱や咳といった緩やかな症状が出るが、症状が重症化するに伴って自然免疫が活性化すると同時に、ウィルスの攻撃能力が弱まる。
そして患者が呼吸困難に陥った時には、既に体内組織内にウィルスがほとんど確認されない。すでに抑制すべきウィルスがなくなった段階で抗ウィルス薬であるレムデジビルを患者に投与していることになる。これでは効果が得られるわけがない。
そして患者が呼吸困難に陥った時には、既に体内組織内にウィルスがほとんど確認されない。すでに抑制すべきウィルスがなくなった段階で抗ウィルス薬であるレムデジビルを患者に投与していることになる。これでは効果が得られるわけがない。
それゆえ、この薬品は感染の感染初期に投与しなければならないということになるが
、しかし症状が穏やかな初期段階で、副作用(有害性)の強い医薬品を投与することは難しい。中国が最初にレムデジビルをCOVID-19治療薬として使用したが、その恐ろしい副作用ゆえに毎回患者はその治療を放棄しなければならなかったほどだ(註2)。
これに対して、感染の初期段階におけるクロロキンの有毒性ははるかに弱く、その副作用についても50年以上前から知られている(註3)。
これに対して、感染の初期段階におけるクロロキンの有毒性ははるかに弱く、その副作用についても50年以上前から知られている(註3)。
仮にレムデジビルの効果が臨床試験で証明されたとしても(タミフルの時のようにしばしばその有効性を示すデータはでっち上げだったりするのだが)、非常に少ない在庫に対して非常に大きな需要を求めるようなリスクを冒すことになる。その結果、価格は天井まではね上がり、巨大企業ギリアド社は、私有の島を購入できるほどの巨額を株主に分与できるだろう。
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註1)欧州でロックダウンが始まった3月に、アメリカ食品医薬品局FDAはレムデジビルを稀少疾病用医薬品として承認している。FDAは食品と医薬品の安全性を審査する組織だが、その運営費の大半を民間企業に依存している。6月15日には「クロロキンの使用禁止」の声明を発表して、各国の主要メディアが同時にこのニュースを報じた。
註2)英語版wikiの「レムデシビル」の項目
https://en.wikipedia.org/wiki/Remdesivir%EF%BC%882020/05/06%EF%BC%89
の中で、この中国でのレムデジビルの臨床試験が紹介されている。それによると「中国での研究結果によれば、レムデシビルは人体に侵入したCOVID-19の治療には有効ではないと結論している」「レムデシビルは、COVID-19からの回復時間の短縮や死亡率の減少に効果はなく、様々な副作用を引き起こしたため、研究者は臨床試験を終了する必要があった」とある。それに対して、アメリカ国立衛生局NIHが実施した臨床試験では「レムデシビルは症状が進行したCOVID-19患者の回復を促進する」と結論している。
アメリカ国立衛生局NIHのHPより転載:「アメリカ国立衛生研究所の臨床試験によるとレムデシビルは症状の進行したCOVID-19患者の回復を促進する」2020/04/29
註3)この記事の執筆者は幼小時代にマラリアの多いマダガスカル島で暮らした経験があり、子どもたちはマラリア予防として「二バキン(当時フランス領で用いられていたクロロキンの商品名)」を服用していたが、いまだ健康面の問題は生じていないと述べている。トランプ大統領もヒドロキシクロロキン(クロロキン)を推奨し、コロナ感染予防で自らも服用していることを公言している。ちなみにアビガンとクロロキンは錠剤、レムデジビルは点滴である。
***************(つづく)
【参考記事・動画】マスメディア網が世界的に展開するアビガン&クロロキン批判。
【ニューヨークタイムズ】日本がコロナウィルスの治療薬として推奨する「アビガン」の副作用はサリドマイドと同じである。二重盲検コントロールプラシーボ研究など科学的治験もなく、新型コロナ治療 に有効だとする根拠がない。
【東洋経済オンライン】安倍首相が押しまくるアビガンの「不都合な真実」ヒトの病気に対する効果を示す研究は少数(ニューヨークタイムズ)
【共同通信】治療薬アビガン、有効性示せず 月内承認への「前のめり」指摘
新型コロナ感染症の治療薬候補ア美顔を巡り、国の承認審査にデータを活用できると期待された臨床研究で、明確な有効性が示されていないことが19日、分かった。複数の関係者が共同通信に明らかにした。
【BBC】トランプ氏、新型ウィルス予防に未実証のマラリア薬(ヒドロキシクロロキン)を飲んでいるとトランプ大統領は18日、新型コロナウィルス感染症の予防に、効果が実証されていない抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンを服用していると発言した。医薬品当局は、心臓に悪影響がありうるとも警告している。
【ウォールストリートジャーナル】トランプ氏、抗マラリア薬(クロロキン)服用、 FDAは慎重な見解
(※アメリカ食品医薬品局FDAは、今年3月にレムデジビルを希少疾病用医薬品として承認している。FDAの運営費は民間企業に依存しているので中立性が担保されているとは言い難い)
【朝日新聞】トランプ大統領は18日、記者団に対して、新型コロナウィルスの感染患者の治療薬候補である抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」を一週間半前から毎日服用していると明らかにした。米国では新型コロナの治療薬としては科学的な効果が十分が立証されておらず、深刻な副作用のリスクも指摘されている。トランプ氏の服用は議論を呼びそうだ。
【読売新聞オンライン】抗マラリア薬「コロナ治療薬」許可取り消し・・・米FDA「有効と言えず」
(ワシントン=船越翔)米食品医薬品局(FDA)は15日、抗マラリア薬「ヒロドキシクロロキン」と「クロロキン」について、新型コロナウィルスの治療薬としての緊急使用許可を取り消すと発表した。
【共同通信】WHO 抗マラリア薬の治験停止 死亡率下がらず
世界保健機構WHOは17日、新型コロナウィルス感染症の治療に効果があるかどうかを調べる臨床試験で、抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンを今後使用しないと発表した。入院患者に投与しても死亡率が下がらなかったためとしている。
【時事通信】レムデシビル、承認手続き開始 米認可受け特別適用 2020/05/02
レムデシベルがエボラ出血熱の治療を目的に米ギリアド・サイエンシズが開発・同社が発表した臨床試験(治験)結果では、新型コロナ感染者に投与した場合、一定の効果が出た。特に重症患者への効果が期待されている。
【NHK】「レムデシビル」に回復機関の短縮効果か 新型コロナ 2020/05/23
【共同通信】新型コロナウィルス感染症の治療薬として日本で特令承認された「レムデシビル」について、米国立衛生研究所(NIH)は22日、投与によって患者が回復するまでの期間を短縮する効果が見られたとする、初期臨床試験の結果を発表した。
※レムデジビルの治験を発表しているのは、製造元ギリアド社とアメリカ国立衛生局(NIH:ゲイツ相関図を参照)であり、これを根拠にマスメディア網がレムデジビル押しを展開している。

