自分史について(3)
恩師逝く 岩崎定夢先生

昨年秋にお亡くなりになった篠原節民族思想研究会会長に次いで、今年はもう一人の恩師である岩崎定先生が21日に逝去された。これで私に取って恩師と呼ぶべき人はいなくなりました。自分が60歳を過ぎるとこうも立て続けに亡くなられてしまうものなのか。
今回は自分史の第(3)として岩崎定先生のことについて書かせて頂きます。タイトルに岩崎定夢(さだむ)と紹介しましたが、これはペンネームです。
皆さんの中にはこの本を読まれた方がおられるかと思います。直木賞作家の胡桃沢耕史先生の人気シリーズですが、この警視の名前が岩崎白昼夢です。岩崎先生はこの人気本のモデルになった方です。
尤もご本人が元警察官などではなく産経新聞社を振り出しに様々な雑誌の編集なども手がけ、長い間記者活動をしてこられました。
胡桃沢先生とは特に親しく、私も何度もご一緒させていただいた。とても気さくな方で酒の好きな人でした。東京に出てきたばかりのまだ20代後半の若者にとって、直木賞作家と飲むなどは本当に光栄なことで、いつも私は脇で緊張していました。
岩崎先生はご自分がこの人気小説の警視の名前である岩崎白昼夢が自分を指していることに非常に気分をよくされていつも飲み屋などでは自慢げに話されていたことを懐かしく思い出しました。
私が岩崎先生にお会いしたのは先生がフリーライターという雑誌を発行されていた頃でした。私が丁度29歳の頃ですから32年も前のことになります。
当時としては珍しい版型の雑誌だったと記憶しています。岩崎先生は記者というものはペラペラ喋ってはいけない。重大な秘密は墓場まで持っていかないと・・・・と常に仰っておられた。よって、私も余り余計なことを語ることは出来ません。
しかし、29歳からの32年間私と岩崎先生は師弟の関係でした。私は先生と呼び、岩崎先生も私を唯一の弟子と認めてくれていました。このフリーライターの編集長を2年間ほどさせて頂きましたし、40代の5年間ほどは私の事務所においでいただいて、顧問のような形で椅子も隣あわせでした。
私が田舎に帰るこの4年ほど前まではいつもご一緒させて頂いた。このような雑誌を発刊し続けるには必ず陰で支えるスポンサーがいなければやれないことです。毎月1千万円づつ経費がかかっていました。正直それだけの売り上げがあった訳ではなかった。
どのような人物が資金を出し続けていたか・・・・それは知ってはいますが、私も口外することは出来ません。たが言えることは大物政治家のバックにいた人物が、自分の応援するその政治家を総理にしたいが為に、かなりの資金を出し続けていたということだけは確かです。
日本の政界の裏面史を知る人物でもありました。このフリーライターには様々な情報がもたらされたが、全てを記事にした訳ではなかった。没になった原稿もかなりありました。勿論それを今明らかにしても何のニュース価値もありません。
その原稿も先生の枕元にダンボール箱に入れられ仕舞いこまれていた。奥様が整理して私に預けると言ってくれたので、戦後社会の裏面史の幾つかを紹介することも出来るかも知れません。
最後まで私を気遣ってくれた。私の活動を裏で支えても頂いた。本当はまだまだ聞きたいことが山ほどありました。しかし、もう語ってくれることはありません。まだ若い享年74歳であったと聞きました。 合掌
一日のブログなどは書ききれないことばかりです。今後機会があればこの自分史のシリーズの中でご紹介していくつもりです。
岩崎先生の最後の文章となったものを紹介させて頂きます。
90歳でピンコロ死だった父のように、が願望
長年のフリーWriter御支援ありがとうございました
岩崎定夢
前号で、≪十二指腸がんは急速に悪化はしないだろう。静かに体内で眠っていてほしい。懸念材料はただ、日々どの程度の出血・流血なのか、ということだ。切り開いて見ることができない症状なので突然「ピンコロ死」するかもしれない≫と近況報告したら、PCメールやFAX,、郵便などで詳細を問い合わせてきたり、アドバイスをくださった方が多かった。ありがとうございます。私信ですがこれも近況報告兼“情報提供としての転載”を、ご容赦願おう。
◎ まずは同業同年輩の熟年ニュース社主からは、≪…(前略)岩崎さんがフリーライターに書いた自らの闘病記を読み、あれほど詳しく書かれた症状を読んだことがありません。凄い闘いの記録だと驚きつつ何回も読み返しました。体重が40�舛妨困辰討靴泙Δ海箸蓮�何をするにも疲労が激しく気力も萎えがちと想像されますが、毎号執筆されているその姿に、書き屋根性の神髄を見たというか知らされている思いです。 癌という病は本当に悔しいですね。小生の周りにも前立腺癌3名、大腸癌4名、肺癌2名が闘っております。貴兄が以前に書かれた「健康ほどありがたいものはない」のほとばしる真実の声が、昼夜呑んだくれている小生の心を揺さぶります。 また、美しい奥さんや娘さんの献身的介護や頑張れと励ます祈りの声が伝わるようです。(後略)≫
◎京大医学部出で立川市民大学の連続講座を担当された薬学博士からも封書で、≪フリーWriter 拝見しました。私は昨日まで講演で出雲に行き、出雲大社にも参拝の機会を得、当時の建築技術の素晴らしさにも感動してきました。(中略)さて、その後の病状にあるように、再手術を拒否されたとのこと、当然のことと存じます。近藤誠先生の本の中から一文を同封しました。ご静養を願っております≫として、近藤誠著『医者に殺されない47の心得』の中の「心得20 がん検診は、やればやるほど死者を増やす」部分のコピーが送られてきた。
私は毎朝、新聞を手にすると下段に掲載されている広告をまず、ザーッと見る。掲載されている、いろんな広告を毎日、見比べていると社会情勢がよく分かるからだ。したがって、がん関係の著書がいずれもベストセラーになっている慶應義塾大学病院放射線科の近藤誠医師のことは、書籍広告の出稿度から知ってはいたが、これまで近藤誠著作は1冊も手にしていなかった。
私は“何事も縁を重んじる”。薬学博士からの手紙を受けとった日の朝刊に、≪「患者よ、がんと闘うな」―医学界すべてを敵に回した「がん思想家」医師・近藤誠 あなたはなぜ闘い続けるのか?≫の大きな惹句を目にしていたので「これも神の引き合わせだ」と急いで書店へゆき、記事が掲載されている週刊ポス
(2)
ト合併号を買って、先に8�呂梁膰Φ羌�事を読んだ。そして、私より10歳下の近藤医師が、がん研究学者として私たちへ発信している、「がんもどき」は転移しないだとか、抗がん剤は効かないなど、医学界の常識を覆す発言の真意をくみ取ってから、いま(この原稿を中断して)心得20を読みだした。
そしていま、コピーを読み終えた。その内容とは、著作権問題があるけど、送られてきた近藤誠著の「心得20」を全文転載しよう。
≪心得20 がん検診は、やればやるほど死者を増やす
検診がヤブヘビになる五つの理由
必要もないのにヤブをつつくから、ひそんでいたヘビが出てくる……。よけいなことをして、自ら災いを招くことを「ヤブヘビ」と言います。
がん検診はまさにヤブヘビで、ていねいに詳しく最先端の方法でやるほど、がん死が増えます。その理由をまとめておきます。
�� 日本は医者にがんと診断されやすい
がん検診をするほど、がんが発見される人は増えます。その中には誤診も多いし、命を脅かさない「がんもどき」「潜在がん」もたくさん含まれる。そもそも、がんの定義が日本と欧米では異なり、日本=上皮内にとどまっていても、がんの性格をもった細胞が増生していればがんと診断。欧米=浸潤していなければがんではない。その結果、欧米ではがんと見なされない病変の8〜9割が、日本ではがんにされています。
しかし、がんと診断されると、すべてが治療の対象になるので、意味のない手術の後遺症や合併症、抗がん剤の副作用をこうむります。
�� 検診時のCTががんを誘発する
CT(コンピュータ断層撮影法)やPET(ポジトロン断層撮影)などによるがん検診は放射線の被ばく線量が多く、たった1回でも発がん死亡の引き金になりえます。検診自体が発がんを促すことがあるのです。
�� 本物のがんならすでに転移している
検診群では、人の命を奪う本物のがんを、放置群より早く発見できます。しかし運命は変えられません。本物のがんなら、検診で発見できる大きさになるずっと前に、死亡の原因になる転移が成立しています。
がん検診で発見されたがんを、検診を受けない放置群は放っておくことになります。しかし死亡者数は検診群と変わりません。CT等を用いてより精密な検査をすると、レントゲン撮影よりずっと早期に原発病巣を発見できますが、結果は同じです。がんは小さくなるほど、「もどき」の確率が高くなり、他方で、本物のがんは、できてすぐに転移が生じているからです。
(3)
�� PET検査は被ばく量が多い
PET検査は、CT等の検査では発見できないがん病巣が見つかる場合が多々あります。が、その病巣は「すでに転移が生じている本物のがん」か、「もどき」のどちらかなので、発見しても寿命は延びません。一方、PETは放射線同位元素を用い、被ばく線量が多いので、1回の検査でも発がん原因になりえます。前述したとおり、放射線診断による被ばくが原因の発がんは、日本は圧倒的に多いのです。
�� 精密に検査するほど「がんもどき」を発見してしまう
最近、検査に携わる医者たちにも、「集団検診は効率が悪い。熟練した専門家による、精密な個別検診のほうがよい」と考える人が増えてきました。でも、それによって、より小さながんが発見されれば、「がんもどき」に無意味な治療をする可能性が、今より高まります。より多数の「もどき患者」を生み出すので、集団検診以上に有害です。≫
ぐゎ〜ん!! とくらった…〜感じである。3か月ごとにCTと血液検査で健康・栄養状態や、腫瘍マーカー診断をしてきた。その都度「すべて順調・良好」だった。それが、まったく役に立たなかった…とは思いたくない。
だが、近藤誠理論での��および��によれば、PET検査は1回の検査でも発がんを促すとある。とすれば、今回の私の場合では、整理すると、(つづく)
この後の文章はブログには掲載されませんでした。 ※昨年の10月頃の文章です。
これが最後になりました。本人は壮絶な癌との戦いを書きたかった・・・・と奥様には言われていたそうです。
